Woman’s Pants
ヤオ族といえば真っ先に頭に思い浮かべるのが刺繍が施された女性用パンツ。
機械化される前の全て手作業のオリジナル衣装になります。
一着仕上げるのに年単位でかかる程、気の遠くなる作業の末に出来上がった非常に手の込んだ刺繍に愕然とします。
天候が悪く農作業ができない時や農閑期に刺繍をしていたので出来上がるまでに時間がかかったわけですね。
刺繍の上手な女性ほど良い所へ嫁げたので、競う様に技術が向上していきます。
苦手な方や裕福な方なんかは、上手な人に依頼して作ってもらうこともあったようですね。
おばあちゃんやお母さんが作った大切な刺繍をリメイクして着るなんてこともありました。
なんとも温かみを感じるエピソードですが、機械化が進み刺繍も機械で出来るようになり、手刺繍なんて手間のかかる作業自体しなくなります。
最近では、プリントになってしまって刺繍ですらなくなってしまいました。
時代の流れとはいえ、何処となく寂しさを感じるわけです。


(Tai side)

(Black Yao)

(Black Yao)

(Black Yao)

(Black Yao)

(Red Yao)

(Red Yao)

(Red Yao)

(Red Yao)

(Red Yao)
Woman’s Jacket
個性的なパンツもさることながら、上着にも気が遠くなるほどの時間をかけて刺繍を施していきます。刺繍の図柄には当然意味があって、生活の中で大切にしていた信仰心が垣間見れる訳です。何となくオシャレだからってチープな理由では当然ありません。電気やガスなど無く、情報もほぼ無い色んな事が不安な状況の中、保身から生み出される様々な部分に美しさやオシャレさを感じる訳です。豊かな時代になりどんどん失われていく感性ですが、何とかして残していきたいと考えています。


Other Costume
ここからは装飾の部類をご紹介していきます。
婚礼用の頭部装飾やベルトなど、様々な品物にヤオ族ならではの刺繍が施されています。
刺繍やビーズなどで豪華に飾る事が豊かさの象徴でもあったわけです。
シンプルとは真逆の世界。
ここに更にシルバーの装飾品で着飾る訳ですから、豪華絢爛という言葉が相応しい世界観。
豊かさってのは本来アピールするものなのかもしれません。











